日産自動車 追浜工場での車両生産を2027年度末に終了
日産自動車は15日、経営再建計画「Re:Nissan」で推進するグローバルな生産拠点の見直しの一環で、神奈川県横須賀市の追浜工場における車両生産を2027年度末に終了すると発表した。
追浜工場で生産しているモデルなどは、福岡県苅田町の「日産自動車九州」に統合・移管して生産する予定。
追浜地区の総合研究所やGRANDRIVE、衝突試験場、追浜専用ふ頭など、"追浜工場"以外の機能は今後も変更なく事業を継続するとしている。
日産CEOのイヴァン エスピノーサ氏は、「日産は本日、大きな決断をしました。私にとっても会社にとっても簡単な決断ではありませんでしたが、現状の課題を克服し、持続可能な未来を築くための重要な一歩だと信じています。追浜工場は日産の歴史の誇りであり、その伝統は永く受け継がれていくでしょう。この工場を支えてきた従業員や地域の皆さま、パートナーの皆さまに心から感謝申し上げます。私たちは今後も追浜地域での事業を継続し、地域社会へ貢献していきます。そして、追浜工場の精神を引き継ぎながら、日産本来の価値を取り戻すために取り組んでいきます」と語った。
生産終了後の追浜工場について、「今後、幅広い選択肢を検討し、最適な活用方法を決定する」としていて、方針を決定し次第、労働組合との協議を開始する予定だという。
この経営再建計画で、日産はグローバルの生産能力を350万台(中国除き)から250万台に削減し、工場稼働率を100%レベルに維持することを目指し、生産拠点を17から10へ統合するための検討を進めている。(JX通信社/FASTALERT)
【追浜工場の歴史】
1961年:操業開始(ダットサンブルーバード生産開始)
1978年:生産累計 500 万台達成
1984年:追浜専用埠頭完成
1992年:生産累計 1,000 万台達成
2001年:マーチ生産開始
2003年:キューブ生産開始
2007年:「GRANDRIVE」を竣工、生産累計 1,500 万台達成
2010年:日産リーフ生産開始
2012年:2ライン生産終了
2016年:初代ノート e-POWER 生産開始
2021年:現行ノートオーラ生産開始